大日本帝國軍の愛と友情の日々

逓信省の検閲済でありますが、男色趣味満載ですので、苦手な方は華麗なターンでご退却下さい!所謂BL小説サイトです。右側に注意書きがございます。必ずご一読ください

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  綿津見の波の色は・第佰肆拾伍話

閨のなかで、ぽつりぽつりと零す鷲頭の言葉を、嵩利は聴いていた。緩く抱き合う、というより、鷲頭を抱きとめるような恰好でいる。髪を撫でながら、鷲頭が言葉をとぎらせるたびに、耳へ囁いて続きを促す。

「海軍次官など、就くのではなかったな…」

「ふふ…、ぼくだって赤煉瓦に居るのは嫌です。海へ出たくて堪りません」

胸に溜め込んでいたものを全て吐き出したあと、鷲頭はひと言、しみじみと呟いた。こんなことは嵩利の前でしか言えない。それに応えて、嵩利も本音を囁く。視線を絡めて、何か犯してはならぬ一線を、そっと跨いだような気持ちで笑みを交わした。

「でもね、春美さん…。橘田艦長が仰っていました。きっと、もう一度立て直せる時が来る、と。それまでは、何食わぬ顔をしておきませんか?」

「見て見ぬ振りをして過ごせというのか」

「いえ、諦めたわけではありません。ですが今、流れのなかで立ち止まれば、この内に抱いているものが打ち砕かれてしまいそうで…。眼をそむけると言われれば、それは確かに否定できませんけれど。…このままでは、いかに春美さんでも身が持ちませんよ?」

巌も流れに晒され続ければ、次第に削られてゆくものである。そう譬えてみせると、鷲頭は忽ち不機嫌そのものの表情をして、大袈裟なことを言うな、と跳ねつけた。

「怖い顔をして怒っても、無駄ですよ。春美さんが、本当は繊細だということは、ちゃんと分かっているんですから」

鷲頭の強情を溶かす甘い囁きを耳へ吹き込んで、唇を盗む。焦らすように口腔を探ってみせ、中途半端なくちづけをして離れる。話の節目には、鷲頭を焚きつけることも忘れない。

「…きみは、外見に見合わず豪胆だな。どのような事態になっても落ち着いている。私に微笑みかける余裕すらある。きみが傍に居て軍務に就いていると救われる気持ちになる」

「そう言っていただけるのは嬉しいです。次官を確り支えられなくて、何の為の副官か、と陰口を叩かれては堪りませんからね。それに何よりも、あなたと一緒に居て、ひと言たりともそういった口を差し挟まれたくありません。ただ、それだけです」

「軍務の為にそうしているのではない、ということか。だが、それを今さら咎めることはするまい。私は薄々それを知っていて、きみに寄り掛かっているのだからな」

「それこそ、ぼくの思う壺です」

どこか自信たっぷりに言って、微笑んだ表情は、慈母のようなそれではなかった。嵩利の妖しげな色を湛えた眼に見つめられ、鷲頭は何も言えなくなる。嵩利の企みになら、幾ら陥れられても構わない。そこには安息と甘美な驚きとがあり、必ず鷲頭をあたたかな場所へ誘うのだから。

「怪しからんやつだ」

ふ、と視線を逸らせて、ぶっきらぼうに吐き捨てる鷲頭の顔を、嵩利は微笑を浮かべたまま見ていた。矜持に隠れきれずに、こうして照れている姿は愛しくてならない。

「果たして、そうでしょうか…?」

小悪魔の笑みを向けて訊くのに答えず、甘く絡み付いてくる伴侶のからだを三度、組み敷いた。

「ぁ、あっ」

鷲頭は今度こそ嵩利の身をつつむ浴衣の襟を掴み取って暴いた。肌を晒すそばから唇が胸の頂に吸いついて、食してゆく。舌の這い回る音が耳朶をうつ。遠慮のない、欲望を孕んだ舌の動きに、嵩利は痺れるような感覚をおぼえた。

ときどき、膨らんだ乳頭を甘く噛まれて疼くような熱を生む。腰へ滑った手が滑らかに動いて、するりと帯が解かれる。ぞんざいに枕の傍へ帯が放られるのを、嵩利は眼の端に捉えた。漸く唇を肌から離して、鷲頭はじろり、と熱の篭った怖い眼つきで嵩利を見据えた。

「ん、ぅんん…っ」

臀をぐい、と鷲掴みにされ、腰を跳ねさせてしまう。嵩利がその感触に反応をみせて身を捩らせると、鷲頭はその腕をとって半身を起こさせた。

胸に受け止める恰好で抱き取るなり、嵩利はすかさず首へしがみついてくる。胡坐をかいたうえに嵩利の臀が乗って、体はぴたりと密着している。鷲頭は再び力強い掌でしっかりと臀を包んで、武骨な指で肉を揉みしだいてゆく。

「あ、ぁ―」

引き締まった肉体の感触を味わっていると、時折、ふるふると体を震わせたり、もどかしげに腰をくねらせたりと、精一杯の訴えをしてくる。首へ絡ませた腕が伸びて背に回され、きゅ、と和服を握り締めてしがみつかれ、愛しさとともに嗜虐心が擽られる。

「いつまで、弄るの?」

「さあ…、いつまでだろうな」

六尺を締めたままでいる臀を、鷲頭は嬲るようにして撫でた。嵩利の持ち物は前袋のなかで既に熱を持ってかたちを成している。それは鷲頭の下腹に触れてい、情欲を訴えているのを認識したうえで、答えを返す。

舐めるような手つきで、臀から腰を探られ、無防備な背筋を指さきで撫であげられては、堪らない。低く囁いてくる声に、嵩利はすっかり身を弛緩させて、浅く息をつきながら鷲頭の肩へ頬をつけた。

「…春美さん、焦らさないで。お願い」

すっかり上気した顔は、息を飲むほどの色香が漂っている。何時までも焦らし続けたかったが、嵩利の懇願を退けるほど、鷲頭にその余裕はない。妖花の甘い蜜を貪りたいという欲が、何よりも強く鷲頭を衝き動かした。

「仕方がないな…」

眉を寄せて如何にも渋々、といった風に返事をして、そろりと六尺を解くなり秘所へ手を伸ばした。嵩利の雄はすっかり勃ちあがってい、雁首を指さきで少し弄るだけで、とろりとしたものを溢れさせた。臀の奥へ、軟膏を絡めた指を沈めてゆけば、忽ち、嵩利の唇から甘い囀りが漏れる。

”下手をすれば、空が白むまで離せぬかも知れんな…”

明日の軍務のことが脳裏にちらついたが、それすら、嵩利の媚態の前には霞んでゆく。鷲頭は敢えてそれを追おうとはしなかった。今この時を、伴侶と分かち合うことを選んだ。
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| 綿津見の波の色は・141―150話 | 22:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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