大日本帝國軍の愛と友情の日々

逓信省の検閲済でありますが、男色趣味満載ですので、苦手な方は華麗なターンでご退却下さい!所謂BL小説サイトです。右側に注意書きがございます。必ずご一読ください

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


web拍手 by FC2

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

  綿津見の波の色は・第佰拾話

「鷲頭教官、今日は随分とお疲れではありませんか」

講義の終了を報せる喇叭が鳴り響くと、教壇へ質問をしに来る学生諸子が生真面目な顔を向けて、嵩利へ労わる言葉をかけてくる。まったく穿った様子のない、心底から労わってくれる言葉が耳に痛い。

結局昨日は城内邸から辞して、一日しかない休日のその夜だというのに、鷲頭の予告通りにたっぷりと”仕置き”され、声が嗄れるほどに鳴かされた。

抜け出せぬ深い秘め事が、またいつかのように明け方まで続いては身がもたない。それを回避する為に、嵩利はあらゆる”お願い”を、羞恥に塗れながらも口に乗せることを余儀なくされた。余りある鷲頭の情欲を満たしつつ、徐々に宥めてゆくしかなかった。

深更で耽っていた行為が止んだのは、嵩利の懇願もあろうが、やはり軍務に対する責任があったが故だ。そこをきちんと一線引いているあたりが、鷲頭らしい。

こうして大学校の敷地にいる間は、昨晩の閨房での秘密を脳裏に浮かべることについて、ほんの一秒たりとも許したくない、と嵩利はおもっている。

なぜなら、身に纏ったこの軍服のしたには、際どいところにまで、鷲頭に愛された証が刻まれているからだ。手首にはうっすらと、よくよく見ねばわからぬほどの、ほんの微か薄紅に咲いた痕が残っている。陽に灼けている、この褐色の肌色でなければ隠し切れぬものである。

仕置きをした鷲頭はといえば、これがまだ、獲物を狙う猛禽のような気配がとれていなかった。朝、自邸を出るときにも、まだ足りぬと言わんばかりの白熱した接吻を嵩利へ与えてから、しゃあしゃあと”遅れるなよ”などと言って先に大学校へ向かったのである。

しかし、嵩利とて昨晩の行為を全く厭うていたのではなかったから、鷲頭のまえで不貞腐れる訳にはいかない。体中に咲かせられた花弁が、まだ疼く。

寝不足の余り、数式の読み上げを間違えなかったか、白墨で書き記したところに誤りがなかったか、午前中の講義を振り返ってみるが、全く思考が浮ついている。今日はもう受け持ちが午前中しかないので、昼食をとったら大学校から放免である。

早く帰宅して、やわらかな寝床に潜りこみたかった。午睡をとったら、明日の講義の為に資料作りをせねばならない。嵩利がこうして窶れたような様子でいるのに、鷲頭校長はまったく生き生きしている。

先刻、隣の講堂でみずから教鞭をとっている姿を扉の外から覗いてみた。嵩利が学生であった頃と、全く変わっていない。きびきびと黒板へ記してゆくその身のこなしと、切れるような独特の読み上げ方に、不覚にも口許に微笑が浮かび、暫し見蕩れた。

教壇に立っている姿を見るにつけ、えもいわれぬ眩さを感じる。そして、惹かれずにおれない。ますます、鷲頭が愛しく、焦がれるような想いが湧いてくる。

「―だめだめ、今日は絶対敷居をまたがせないンだからな」

と、綻んだ頬をぴしゃりと叩いて気持ちを引き締めながら、そこから離れたのだった。午睡をとる分、教官としての務めを夜へ持ち込んでこなさねば、終わらないことは目に見えている。

昨晩のことで味をしめた鷲頭に、この調子でからだを許していたらそれこそ”牡丹灯篭”になりかねないからだ。

あの絶倫を誇る精力は、何処から湧いてくるのだろうか。それも嵩利とのことだけではなく、あらゆる方面に意欲を等しく向けているのだから、驚嘆する他ない。

それはさておくとしても、鷲頭の姿は掛け値なしに眩しく輝いている。名の通り、遥か高い空を飛翔する、孤高の鷲のようで、あの隣に並んで飛びたいと憧れを抱かせる姿を見せられては、嵩利も俄然、奮い立つ。

いまこうして、鷲頭と嵩利が海軍大学校へ配置されているのは、将来に建造される新たな艦隊の先陣を担わせるためだというのは、わかっている。

城内にせよ、那智にせよ、盟友たちを含め、時代の境を挟んでもたらされた辞令及び進級をみれば、その意図は明確である。それぞれが担うべき道すじの中に、確りと立っているのだということに、嵩利は改めて背筋が伸びるおもいをしている。
→【22話】 →目次へ戻る

web拍手 by FC2

| 綿津見の波の色は・101―110話 | 21:31 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

楽しかったです!

もたないですね、やっぱり…前回の最終行から引き続き拝読して、笑い死ぬかと思いましたwww
敷居の防衛線はたぶんまた軽く突破されるんでしょう。

| misia2009 | 2010/10/13 22:45 | URL |

コメント返信です

こういうノリも偶にはいいかなと思いまして。

いえいえ、防衛戦がんばらせます(笑

嵩利もいつまでもヘタレでは…ない、はず!

| 緒方 順 | 2010/10/14 21:09 | URL |















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://landofrisingsun.blog66.fc2.com/tb.php/255-ef323da1

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。