大日本帝國軍の愛と友情の日々

逓信省の検閲済でありますが、男色趣味満載ですので、苦手な方は華麗なターンでご退却下さい!所謂BL小説サイトです。右側に注意書きがございます。必ずご一読ください

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  綿津見の波の色は・第陸拾玖話

 ―結局、一晩中鷲頭に抱かれ続けて、五度は達したか。鷲頭は出入りが二度、達したのも二度、それも嵩利の体内へ精を吐き出したが、余力は充分で、まだまだ貪り足りぬ様子でいた。

 だが嵩利はもう限界であった。最後などは声も出ぬほどで、鷲頭の胸に凭れて、うすいカーテンの向こうにのぞく、黎明の光を視界の隅に捉えたのを最後に、意識は温かい闇のなかへ彷徨ってゆく。


 鷲頭は熱に火照った嵩利の頬へくちづけ、上掛けでからだを包んでやると、寝台を離れた。まだ高揚している気分を落ち着かせるために、暫く隣室を歩きながら、そのうち射してきた朝の光へ顔を向け、眩しげに眼を細める。

 散々に鳴かせた嵩利の、艶かしく喘ぐ声が耳に残っていて、引き締めた口許が僅かに緩む。夜通し攻めたてて衝き殺したも同然で、文字通り精根尽き果てた、といった有様の伴侶が伏せっている寝室を振り返り、新しい下帯と着替えを手に浴室へ向かう。


 泥のようなねむりから、嵩利は目を覚まして、傍に肌のあたたかさを感じる。

 隣には浴衣姿の鷲頭が寝息をたててい、その腕に腰を緩く抱きとられている。朝の光をみるまで行為に耽ったこと、鷲頭の思惑通り、倒錯と快楽に酔って鳴いたことを、思い出す。忽ち頬が熱に火照り、息を整えようにも、悩ましげな吐息しか漏れてこない。

 愛し合う行為といっても、余りに濃厚すぎ、まさか気を失うまでに至るとは、思いもしなかった。壁にかかる時計を見れば、もう針は午後をさしている。夜までには帝都に戻らねば、明日からまた、海軍省へ出仕である。軍務局の執務机には、仕事が山ほど積み上がっている筈だ。

 起き上がろうにも、精気を根こそぎ持ってゆかれたかのような感覚が、まず身体にのしかかる。とてもではないが、いつものような素早い身動きはできなかった。半身を起こしかけて、腰にはしる痛みに顔を顰めた。

 あれだけの行為に及んでいれば、このような有様になるのは当然で、嵩利は呻きながらゆっくりと体をもとのようにすると、枕へ顔を伏せた。

 「…どうした、嵩利」

 目を覚ました鷲頭が、腰へ絡めていた腕を滑らせて、柔らかな抱擁で嵩利を包む。続いて臀を撫でる手つきが、欲望滴るが如くで、あの甘さを思い返して反射的に体が震える。

 「ふふ、可愛いな。…おっと、そう怖い顔をするな。後始末もせずにいたからな、綺麗にせねばいかん」

 弄られかけて、抗議する目つきにありったけの力をこめてみせたが、鷲頭は悪びれもせず、艶を含んだ笑みを浮かべただけで、少しも怖じたりはしない。慎重な手つきで軍服を脱がせて裸にさせ、上掛けで包んだ嵩利を抱き上げる。

 「腰が痛くて、立てません。今夜は帝都へ戻る身なのに、どうするお積もりですか」

 このままでは到底、軍務には就けそうにない。鷲頭が、明日のことをわからぬ筈はないし、ましてや軍務に関することを疎かにする筈もない。万が一でも、行為に耽り過ぎて、それを失念していたとしたら、それこそ、嵩利は鷲頭に対して幻滅を覚えざるを得ない。

 「幾らきみに溺れても、私はそんな大事な事柄まで忘れたりはせぬ。帝都へはもう戻らずともよい。証拠が欲しいのであれば、後で持って来て上げよう」

 「まさかと思いますが、有元局長にぼくの仮病でも訴えた訳ではないでしょうね?」

 「この馬鹿者ッ、もっと正当な理由だ」

 とたんに雷が落ちる。嵩利は首を竦めて、しおしおと項垂れながら、綿の上掛けに顔を隠してしまう。

 「ご、ごめんなさい、春美さん…」

 「いや…、声を荒げて済まない。そのような疑惑を抱かせるような真似をしているのも、事実だからな。…兎も角、心配は要らぬ。きみが軍務局で何を掴んで、何を学んできたか、明日はそれをじっくり聞かせてくれ」

 「はい…」

 やはり鷲頭は鷲頭であった。嵩利はほんの僅かでも疑ったことを愧じた。浴室で隅々まで体を洗って貰いながら、顔を見られずにいると、慰めるように頬へ唇を落としてくる。

 「いつまで、そんな顔をしている。私はもう怒っていないぞ」

 「うん…」

 嵩利は漸く顔をあげて頷き、すぐ傍にある鷲頭の唇を柔らかく啄ばむ。その可憐な唇がすこし震えてい、鷲頭は健気な接吻を寄越す嵩利が、この上もなく愛しかった。
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| 綿津見の波の色は・61―70話 | 19:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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