大日本帝國軍の愛と友情の日々

逓信省の検閲済でありますが、男色趣味満載ですので、苦手な方は華麗なターンでご退却下さい!所謂BL小説サイトです。右側に注意書きがございます。必ずご一読ください

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  綿津見の波の色は・第弐拾伍話

 密室で咲いた妖艶な花の甘い香りに酔い、不覚にも鷲頭は興奮を抑えきれず、蜜を貪り尽くした。情事に耽ったあと、嵩利は途切れがちになる意識を繋ぎとめ、ゆっくり息を吐いたあと鷲頭へ身を投げかけて、まさに精根尽きたという態である。

 体内に吐き出された精液で内壁は熱く濡れて蠢き、なかをいっぱいに満たしていた一物が抜かれると、収縮を繰り返して疼きだけが残る。

 「う…ン」

 甘やかな声がして見てみれば、副官はすっかり恍惚とした表情で鷲頭へ凭れかかっている。あたまを撫でてやると心地よさそうに吐息を漏らす。

 「すまないな、千早くん…」

 散々攻めたてた印に、そのからだから力が抜けきっている。毀れ物を扱うように、鷲頭は備えてある着物を引っ掛けてから、なかば夢心地でいる副官を抱きあげて浴室へ連れてゆく。旅館にしつらえてあるような、木造りの広い浴室である。

 幼子にするように、何から何までしてやり、きれいにからだを洗って湯につからせた。ここは北の地であるし、晩秋の夜だけに寒さがつよい。きちんと温まらねば、感冒に罹りかねない。

 湯へ入っているうちに、涼しげな風が細く開けた硝子窓から吹いてきて、紅潮した頬を撫でる。すこしずつ意識がはっきりしてくるにつれて、上官の逞しい背を見つつ、嵩利の世話好きがあたまを擡げた。

 湯舟の縁に寄って肘をつくと、まだ湯からあがる素振りをみせたわけでもないのに、上官はこちらに窘めるまなざしを向けてくる。

 「こら、肩までちゃァんとつかっちょれ」

 と、まるでこどもを叱るように言うのに対して、嵩利はくちを尖らせてみせる。

 「背中流すくらい、させてくれたっていいのに」

 「せんでええから、温まっていなさい」

 手桶をとって湯を掛けてからだを流しながら、鷲頭はぷいと横を向いてぶすッとした口調で言う。いまの嵩利には、それが上官の照れ隠しとわかっているから、途端ににんまりして縁から離れた。

 湯へはいって隣へ座ると、上官は黙ったまま手を伸ばして、ぞんざいに嵩利のあたまを撫でてから、湯のなかで腰を抱き寄せる。ぴったり寄り添って、暫し時が経つ。

 「気持ち良かったけど…ちょっと怖かったナ…」

 ふいに嵩利は、ぽつんと言って胸へ頬をくっつけた。別段責めるつもりがないことは、甘えかかる仕草でわかる。鷲頭は何か答えようとしたが、結局ことばを飲みこんで、ぎゅっとからだを抱きすくめた。

 よく温まって寝衣に着替えてから部屋へ戻る。綿入りの羽織を着こんで一献傾けたあと、嵩利は上官にひとつ我が侭を言って、ひざ枕を強請ってみる。火鉢のそばで膝を貸してもらい、嬉々として身を横たえた。その頬や髪を撫でつつも、耳朶や首すじを擽ることも忘れない。

 五徳にかけた鉄瓶がたてる、ちりちりという音以外に何も物音がしない。見つめあいながら、時々指を絡めたり、嵩利も手を伸ばして、鷲頭の頬を撫でたりしている。

 「ぼく…失神するかとおもいました。覚えているだけで三度くらい…、もうすこしお手柔らかにしてくださらないと、困ります」

 「うむ…あれは私の不覚だった。気をつけんといかんんな」

 と重い口調で言いつつも、頬を撫でる副官の手を取って、指の間や指さきへ口づけている。厳粛な上官も、まったくこういう時の返事だけは、当てにならない。まだ貪り足りないというのか、襟の隙間へ手を差し入れて胸をさぐりだす始末である。

 「…んっ、か、艦長っ!」

 嵩利も、遣りこめられてばかりではいられない。胸を這う指の動きが怪しくなってくる前に、膝枕から離れて転がり、畳のうえで丸くなる。毛を逆立てた猫よろしく、睨みつけてくる副官の訴えを、鷲頭は面白そうに目許を笑ませただけで受け流す。

 「何だ、もういいのか」

 泰然と構えたままで、ここへ来いというように上官は膝を叩いてみせるが、嵩利は頬を膨らませてそっぽを向くと、もう眠ります、半ばいじけ気味に呟いて次の間へ姿を消した。

 ぴしゃりと閉ざされた襖を横目に、口の端に笑みを浮かべる。燗をした徳利を取り上げて、手酌をしつつ杯を重ねてゆく。弄んでいるつもりはないが、羞じながらも怒る顔をみると、ついつい虐めたくなってしまう。
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| 綿津見の波の色は・21―30話 | 14:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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