大日本帝國軍の愛と友情の日々

逓信省の検閲済でありますが、男色趣味満載ですので、苦手な方は華麗なターンでご退却下さい!所謂BL小説サイトです。右側に注意書きがございます。必ずご一読ください

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  綿津見の波の色は・第玖話

 後ひと月となった航海中も、時折ふたりきりで過ごしたが、嵩利は以前言われたとおり待つことにして、もう何も催促めいたことすら口にのせなかった。

 任務中も普段と変わらない、身軽に艦内を駆け回って、各部署へ行ったり来たり、候補生たちの面倒を見たり、生き生きとこなしている。鷲頭から殆ど、任せっきりにされているのを、驕ることもなく、じぶんの出来る範囲で対処している。

 小柄で端整な顔立ち、細かな気配りのできる嵩利は、副官稼業がよく似合っている。誰であれ、申し分なく仕えられるだろう。作法や軍規に厳しい鷲頭からみても、そう思える働きぶりだった。

 一年半ぶりに帰ってきた三艦艇を迎えて、佐世保の港は多くの人々でごった返し、間もなく候補生たちは少尉に任官となる。艦を降りてゆくかれらを見送り、漸く任務完了である。

 「また、夏が来るな」

 佐世保はもうすっかり、梅雨が明け切っていて、初夏の空と海の狭間を、爽やかな潮風が吹いていた。上官に誘われるまま、あとについて艦橋へ立つと、鷲頭は手すりに寄りかかりながら、嵩利の故郷へ訪ねた日を思っているのだろうか、その香を楽しんで懐かしそうに呟いた。

 「千早くん、今晩…ここへ来てくれ」

 ひと息置いて言って、からだを起こして向き直る。綺麗に畳んだ紙片を懐から取り出すと、傍らの副官へ手渡した。それを両手で受け取るのを見届けると、すッと身を翻してラッダーを降りて行ってしまう。

 「艦長…」

 颯爽と去って行く後ろすがたを、艦橋から窺えなくなるまで見送った。受け取ったそれを懐へ仕舞い、ついでに胸へ手をあてて、ちいさく踊っている拍動を感じた。

 報告のために佐鎮へ立ち寄り、きちッと全て済ませるころには、もう夕刻を過ぎていた。

 慌てて退庁して宿舎へ戻り、行水同然に旅の潮気を落とす。着替えるにしても、着任まで余裕がなかったから、碌なものを持ってきていない。

 白い麻の夏軍服へ袖を通し、白の日覆いが掛かった軍帽を被って出かけてゆく。手の中にある紙片へちらりと目を落とし、指定された場所へ急いだ。

 辿り着いたそこは、若葉という小料理屋だった。いかにも、密会をするにはもってこいという雰囲気だったが、店の品は高く、訪ねると丁重に案内される。

 一番奥まった部屋で、鷲頭が待っていた。ほとんど白に近い灰色の絽に、麻の黒い夏袴をつけている。夏軍服で現れた副官を見ると、僅かに口許を緩めた。

 「ひとまず、無事に帰朝できたことを祝おうか」

 傍らに二つ据えられた膳の前に、腰を落ち着けた。杯に酒を満たして、そっと掲げると飲み干す。久しぶりに故国で飲む酒は、やはり美味い。

 「さて、長い話は要らぬだろう」

 膳を脇に寄せてしまうと、鷲頭はかしこまって身を固くしている嵩利の前に膝を進めた。片手で顎先をとらえて顔を向けさせ、幾度も唇を啄ばむ。

 「…っ、艦長…」

 身を寄せつつ腰を抱き寄せられた。端座していた姿勢を崩されて、寄りかかるようにして鷲頭の腕に抱きとめられる。

 褐色に近い肌が、白い麻の軍服と対になっていて、よく映えているうえに、襟から覗くしなやかな首すじが一層艶めいて見える。

 そっと畳のうえに仰向けにさせ、覆い被さるなりからだを眺め渡す。厳しい眉と、滅多に綻ばぬ口許のまま、ただ目許だけは妖しげな光を湛えている。

 裸を見られるよりも羞恥を覚えた嵩利は、視姦に堪えられず、寝かされた姿勢から身じろいで身を縮めた。羞じらいをみせる副官の初々しさに、鷲頭の胸も疼く。

 じっくりと舐めるような視姦に加えて、襟もとから胸の隆起を軍服のうえから撫でまわした。指遣いは濃やかで、吐息の熱が高められる。息をつくにつれて上下する胸のうごきが顕著になってゆく。

 「う…ぁ…」

 うっすらと汗のにじむ額を、鷲頭は手巾で拭ってやるが、愛撫の手は止めない。金釦を外して上衣を暴き、薄いシャツの布地越しに、既に硬く膨らんだ乳頭を指の腹でとらえて弄る。

 「ほんに、可愛ええのう」

 そのまま組み敷きつつ、耳もとへ囁きかけた。腕の下で、嵩利のからだが跳ねる。身を包むものを剥ぎ取り、引き締まった褐色の肌を晒して、そのからだに通う繊細な感覚を、要所要所的確に攻めたてる。副官が嬌声をあげるまでそう時間は掛からなかった。
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| 綿津見の波の色は・1―10話 | 20:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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